ITProから来たメールにITエンジニアの基本とはという内容があったので、載せました。
------------
「何事も基本が大切です」「新人やベテランを問わず、基本を何度もたたき込
んでいます」――。この1カ月だけで、筆者は「基本」という言葉を100回くらい
聞いた。日経コンピュータの特集「顧客満足度調査」(8月18日号に掲載)に関
連する取材でのことだ。
ITベンダー各社に「顧客に支持される(満足度が高い)」理由を聞いたところ
異口同音に「基本」の重要性を強調した。実は本誌(8月18日号)の特集記事で
は、この話題を紹介しない。本誌発行前のため社名は明かせないが、せっかく聞
いた話なので、本メールの読者の皆様だけに、顧客満足度が高いITベンダーが注
力しているITエンジニアの「基本」教育を紹介しよう。
あるITベンダーは、サービス品質を高めるために、ITエンジニアの「基本動作」
を定義し、そのスキルを認定する制度をこの4月に設けた。年に数回、実技試験
も行い、一定レベルを超えると「認定ライセンス」を付与する。新制度は始まっ
たばかりだが、将来的にはITエンジニア全員にライセンス取得を義務づける計画
だ。
同社が言うところの「基本」は二つある。
一つはITエンジニアとしての「基本」的な知識だ。クラウドコンピューティン
グなどの技術動向だけでなく、ハードウエア/ソフトウエアの機能や特徴を幅広
く知っておくことを求める。
もう一つは、ビジネスパーソンとしての「基本」的な行動だ。顧客の話をしっ
かり聞き、対処方法や改善案を丁寧に説明できることが求められる。「基本が何
なのかを明確にし、常に意識できるような仕組み・制度を設けることが肝心」と
同社の幹部は説明する。
別のITベンダーは、ITの「基本」知識を疎かにしないよう、新人かベテランか
を問わず、基礎的なIT資格の取得を推進している。ITエンジニアには情報処理技
術者試験の「ITパスポート」と「基本情報技術者」の取得、営業担当者や総務・
人事などの間接部門の従業員には「ITパスポート」の取得を義務づけている。
同社の特徴的な点は、一度合格したら「おしまい」ではないことだ。制度化は
これからだが、5~10年に一度は必ず、ITパスポートなどの基本的な試験を受験
させる計画だ。実は実験的に一部の部署で実施したところ、あるベテランのITエ
ンジニアが合格しなかったことが理由である。「合格しなかった本人が一番驚い
ていた」(技術部門のマネジャー)。「意識的、かつ定期的に自分自身の基本知
識を見直さないと、時代に取り残されていることさえ気がつかない。これが一番
怖い」(同)と説明する。
ビジネスの「基本」として、ITエンジニアに新聞購読を事実上義務づけている
ITベンダーもあった。購読しなかった場合のペナルティはないのだが、上司が当
日のニュースを部下に聞き、回答できなければ「強烈に怒られる」(人事総務部
の担当者)という。「ITはビジネスのために構築・運用する。技術に詳しいだけ
では、顧客とビジネスの会話ができない」(同)のが理由だ。
もちろん、ITエンジニアが新聞を読んだからといって、そのITベンダーの顧客
満足度が上がるとは限らない。だが、「新聞を読む習慣を通して、ビジネスパー
ソンとしての『基本』が身についたのでは」と、人事総務部門の担当者は説明す
る。
みなさんはビジネスパーソンとして、また、ITエンジニアとしての「基本」を
身につけているだろうか。スキルを高めようと上ばかり(難易度の高いことばか
り)目指していると、ついつい基本が疎かになってしまうもの。たまには立ち止
まり、自分自身の「基本」を見直してみてはいかがだろうか。
------------
基本や反復は大事ですね。
また、組織的な対応も重要ですね。
コメント